
コラム
COLUMN最近、宅配業者を装ったり、窓ガラスを破壊し住宅に押し入ったりする手口の侵入強盗事件が連続して発生している現状をニュース等でよく見かけます。
侵入窃盗や侵入強盗に大きな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は家族の安全や財産を守るために、一戸建て住宅の防犯対策と意識しておきたいポイントについてご紹介します。
かつて、侵入窃盗の認知件数は平成16年から減少していましたが、近年増加しています(図1)。
侵入窃盗は令和5年は前年比+ 11.3%、侵入強盗の認知件数も同様に、令和5年は前年比+ 17.8%と2年連続で増加しています。
まさに今、防犯対策への意識を強める必要があります。
図1:警察庁 すまいる防犯110番 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html (参照 2024-10-23)
一戸建て住宅やマンションなどの共同住宅を狙った住宅対象侵入窃盗には、大きく3つの手口があります。
①空き巣での被害件数が一番多く、一戸建て住宅、マンションなどの共同住宅、どちらもドアや窓に鍵をかけずにいる「無締り」が原因の被害が最多です。
侵入口としても窓や表出入口が半数以上を占めています(図2)。
図2:警察庁 すまいる防犯110番 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1.html (参照 2024-10-23)
数分外に出るだけ、すぐに戻るから大丈夫と思ってしまいがちですよね... ですが、無締りはピッキングや、ガラスを割るといった行為が不要になるため、侵入者にとっては苦労することなく侵入できる家になってしまいます。
雨戸や玄関ドア、勝手口やフェンスなど、不在時はしっかり施錠する意識を持つようにしましょう!
また、家の鍵を玄関付近に出したままにしたり、鉢植えの下に隠したり、郵便受け等に入れておくのもやめましょう。
見つけられてしまえば、知らないうちに鍵を複製されてしまう可能性があり危険です。
今回は一戸建て住宅の防犯対策ポイントを4つほどご紹介します。
今できることから実践して、家族と財産を守る家づくりを進めていきましょう。
侵入者に家の様子や家族構成、生活リズムなどを見られないように、視線カット用のフェンスや塀、庭木などを設置するのがオススメです。
ポイントは家全体を完全に囲ってしまわないようにすることです。
視線をカットする意味では有効ですが、一度侵入されてしまえば侵入者にとっても動きやすく外からの視線をカットできる便利なフェンスになってしまいます。
庭木などは定期的に手入れをし、外観はきれいに保つようにしましょう!
普通の砂利などに比べて、踏むだけで大きな音を発生させる防犯砂利は勝手口や家の裏手など目が届きにくい部分に敷いておくのがオススメです。
さらに、人の動きに反応して光るセンサーライトや、死角をつくらないように防犯カメラを設置しておくことで夜間でもしっかりと防犯対策を講じることができます。
玄関や窓に使われる素材や鍵はなるべく最新のものにしましょう。
窓には防犯ガラスを使用したり、防犯フィルムを貼ったり、補助錠やロック付きクレセントなどを使うことで、仮に侵入しようとしても大幅に時間がかかります。
侵入者の多くはガラスを割る際になるべく音を立てないようするため、人の手などには反応せず、ハンマーなどの金属で叩いた周波数にだけ反応して警報音が鳴るガラス破壊センサーなどを取り付けておくのも有効です。
また、侵入者の7割は5分かかる侵入はあきらめる傾向もあり、どれだけ手間かけさせるかがポイントになります!(図3)
侵入者の多くは近所付き合いが活発な地域での侵入を好みません。
とくに声掛けは、侵入者が犯行をあきらめる理由としてもっとも大きいとされています(図3)。
図3:警察庁 すまいる防犯110番 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_3.html (参照 2024-10-23)
住む地域によって関係の深さはさまざまですが、何かあったときにお互いに情報を共有できるメリットもあります。
なるべく、近隣住民の方とのコミュニケーションは大切にしましょう♪
侵入者は家やその周辺の下見をした上で、その家に侵入することを決めるケースが多いと言われています。
先ほどご紹介した一戸建て住宅の防犯対策ポイントへの意識が低いのは、侵入者にとって少ないリスクで侵入できる家になってしまうのです...
侵入者がチェックするポイントを見て、自分の家が当てはまっていないかを確認してみましょう。
ほかにもさまざまなポイントを踏まえて侵入者は窃盗をする家を決めています。
ターゲットの家が留守かどうかを見抜く方法には、郵便物が溜まっているか、カーテンが閉まったままか、窓に小石などを投げて反応があるかで確認されたりもします。
しかし、意外に多いのがインターホンを直接鳴らして留守かを確認する方法です。
一見大胆にも思えますが、セールスを装ったり、郵便物が家の前に落ちていたなどと言うことで、家に人がいた場合でも不審に思われにくいです。
侵入強盗の場合は宅配業者を装うケースが多く、2023年には物流大手の宅配業者が対面せずに荷物の受け取りを可能にする「置き配」を推奨しています。
もともとは新型コロナウイルスの感染拡大に対する対策でしたが、対面にならないことが防犯対策としても有効だということがわかりますね。
宅配ボックスを設置し、少しでも強盗侵入のリスクを減らしていきましょう。
今回は一戸建て住宅における侵入窃盗・強盗窃盗の現状、今必要な防犯意識と防犯対策のポイントご紹介しました。
年々手口が巧妙化している侵入窃盗や侵入強盗から、家族と財産を守るためには、家族一人ひとりの高い防犯意識が必要不可欠です。
一戸建て住宅の防犯対策には、個人でも行えるものから、ホームセキュリティなどの防犯サービスも併せて利用するのも有効な手段になります。
鍵の管理の仕方や、ドアや窓の施錠、お子さんが一人の時に電話やインターホンがなった場合の対応についてなど、家族で改めて話してみましょう。
また、家づくりの疑問や、土地探しからローンのこと、防犯対策がしっかりした家づくりの方法についても、キママプラスまでお気軽にご相談ください。