子どもや高齢者の「家庭内事故」について、原因と対策をご紹介

2023.10.19
子どもや高齢者の「家庭内事故」について、原因と対策をご紹介

今回は家づくりをする際にも知っておきたい、子どもや高齢者の家庭内事故の原因と対策について、詳しくご紹介します。
家庭内事故の原因を知り、適切な対策を講じることは、大切な家族の命を守ることに繋がります。

よくある家庭内事故とは?

まず、家庭内事故とは、大きなものでは火災や地震、台風などの天災による被害も挙げられます。
しかし、多くは階段や浴室、トイレや庭など普段の生活空間内で起きてしまう事故のことです。
子どもや高齢者の家庭内事故を防ぐために、しっかり対策していきましょう。

子どもの家庭内事故について

子どもの家庭内事故には「転倒・転落」「不慮の溺死及び溺水」「不慮の窒息」などがあります。
他にもホットプレートや炊飯器、トースターでのやけどや、玩具やボタンの誤飲もあります。
今から「子どもの家庭内事故への対策」についてよく確認しておきましょう。

子どもの家庭内事故を防ぐために

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子どもがいる家庭では、家庭内事故の心配が絶えないですよね。
ここで注意したいポイントは「子どもがケガをするのは当たり前」と、少し軽く考えてしまうことです。
成長に伴って行動範囲が広がっていくことは、子どもの成長を感じられる嬉しい出来事でもあると思います。
家の中でも動ける範囲が広がれば、その分講じておきたい対策は増えていきます。
ぜひ、今回紹介する「子どもの家庭内事故への対策」を確認してみてください。

子どもの家庭内事故への対策

ここからは子供の家庭内事故への対策を、大きく4つに分けてご紹介します。

転落・転倒・指挟みへの対策
  • 家具の角を保護する
  • ドアにクッションをかませる
  • 階段に滑り止めをつける
  • ベランダや窓など大型家具の近くに物を置かない

子どもにとって、踏み台になってしまう家具や荷物をベランダ付近に放置することは、転落事故の原因になってしまう可能性があるため注意しましょう。

お風呂やトイレなど水場の対策
  • お風呂やトイレ、洗濯機のドアやふたは必ず閉めておく
  • お風呂でため湯をしない

ドアやふたが中途半端に開いたままになっているのは、指を挟む事故にも繋がります。
また、湯船にふたをする場合は丈夫なものを使用しましょう。
浴槽内の事故は10歳以上の子どもでも多く発生しているため注意が必要です。

やけどや感電への対策
  • 手が届く範囲に蒸気が出るものを置かない
  • テーブルクロスを使用しない
  • ドライヤーやアイロンを放置しない
  • 使っていないコンセントにはカバーをする

大人では、少し熱かったと感じる程度であっても、子どもが触ると重症になってしまうやけどは多くあります。
特に、一般的なグリル付きコンロの窓の高さと、1歳前後の身長は70-80cmと、同程度であり、使用中だけではなく使用後もコンロの窓は高温のため注意が必要です。

誤飲や誤嚥、窒息への対策
  • 丸くて弾力があるもの、のどに張り付きやすいものに注意する
  • ラムネ菓子と勘違いする錠剤を手の届く範囲に置かない
  • ジュースと勘違いするアルコール飲料、吸い殻入れなどを手の届く範囲に置かない
  • ブラインドの紐は短くする
  • 洋服の紐は抜くか短くする

食べ物による誤嚥や窒息は、遊びながらや、早食いなど子供同士の競争で起きてしまうこともあります。
無理に急かさず、見守りながら、落ち着いて食事をすることが大切です。
また、直径4.5cm以下の丸いおもちゃは誤飲の原因になるため、3歳未満の子どもには与えないようにしましょう。(球状の場合は直径4.5cm以下、それ以外は直径3.8cm以下)

消費者庁が作成している子どもの事故防止ハンドブックには、0歳から6歳(小学校に入学前の未就学児)の子どもに、予期せず起こりやすい事故や予防法、対処法が詳しく記載されています。
今気を付けることや、これから気を付けるべきことを知れるため、おすすめです。

子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック_全体版
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0ea9d385-e75d-4c16-9f35-92c09d931ef4/34213e20/20230401_policies_child_safety_actions_handbook_01.pdf(2023.10.19現在)

高齢者の家庭内事故について

高齢者の死亡事故といえば、大半が交通事故だと思われがちです。
しかし、実際には交通事故よりも、家庭内における不慮の事故で亡くなる方が多いです。
高齢者の家庭内事故には「転倒・転落・墜落」「不慮の窒息」「溺死・溺水」などがあります(図1)。

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図1:消費者庁 チラシ 無理せず対策 高齢者の不慮の事故
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_067/assets/consumer_safety_cms205_221227_05.pdf (参照 2023-10-19)

高齢者の家庭内事故は年々増加傾向にありますが、これは人口構造上、全人口に占める65歳以上の割合が今後も増加していくためです。
今から「高齢者の家庭内事故への対策」についてよく確認しておきましょう。

高齢者の家庭内事故への対策

ここからは高齢者の家庭内事故への対策を、大きく3つに分けてご紹介します。

転落・転倒への対策への対策
  • 手すりを設置する
  • コード類を床面に這わせない
  • 敷居などの段差にスロープを設置する

敷居の段差やカーペットの縁は慣れていても、足をひっかけてしまうため注意が必要です。

お風呂での溺れへの対策
  • お風呂の温度を上げすぎない
  • 食後、飲酒後、薬服用後すぐに入浴しない

ヒートショックへの対策として、お風呂の温度は一般的に41度以下が良いとされています。
入浴前や入浴中に家族が声掛けをするだけでも、状況確認ができるため、事故を防ぐ効果は十分にあります。

誤嚥や窒息への対策
  • 見守りながら食事をする
  • 食べやすい大きさにする
  • 食事前に喉を潤す

子どもの誤嚥や窒息への対策と同じく、見守りながら落ち着いて食事をすることが大切です。
特にお正月に食べる機会が増えるお餅は、喉を詰まらせる原因になります。
お餅には温度が下がると硬くなり、くっつきやすくなる特徴があるため、注意して食べるようにしましょう。

子どもや高齢者の家庭内事故を防ぐために

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ここまで、子どもや高齢者の家庭内事故の原因や対策についてご紹介しました。
大人でも「普段から生活している場所」という安心感から、家のどの場所が自分にとって危険な場所になってしまうのか、把握できていないことは多いですよね。
家族で、家で使う物や場所の注意点を伝え合うことが大切です。
それが「家庭内事故の対策」への第一歩になっていくのではないでしょうか。

まとめ

今回は子どもや、高齢者の家庭内事故の原因と対策についてご紹介しました。
思ってもいないことが原因で、家庭内事故が起きてしまうことはあります。
この機会に家族で、家庭内事故への認識を深めてみてください。

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